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2024年における職場での熱中症による死傷者数は1,257人となりました。
このうち建設業は228人の死傷者を出し、製造業の235人に次ぐ規模となっています。
出典:令和6年「職場における熱中症による死傷災害の発生状況」(確定値) https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_58389.html
さらに深刻なのは死亡者数です。
2024年の熱中症による死亡者31人のうち、建設業が10人と全業種で最多となりました。
製造業の5人と比較しても、建設業の熱中症リスクの高さは明らかです。
建設業で熱中症リスクが高い理由は、屋外作業が中心で直射日光や輻射熱の影響を直接受けること、重筋労働による体温上昇、安全装備着用による通気性の悪化などが複合的に作用するためです。
特に足場作業、舗装工事、屋上作業といった特殊な作業環境では、一般的な建設作業以上に過酷な条件下での作業を強いられます。
こうした深刻な状況を受け、2025年6月1日から労働安全衛生規則が改正され、熱中症対策が罰則付きで義務化されました。
対象となるのは、WBGT(湿球黒球温度)28度以上または気温31度以上の環境下で、連続1時間以上または1日4時間を超えて作業を行う場合です。
出典:職場における熱中症対策の強化について(令和7年6月1日施行) https://jsite.mhlw.go.jp/toyama-roudoukyoku/news_topics/oshirase/0706nechushokyoka.html
事業者に義務付けられた内容は3点です。
第一に、熱中症の自覚症状がある作業者や熱中症のおそれがある作業者を見つけた者が報告するための体制を事業場ごとに整備し、関係作業者に周知すること。
第二に、作業からの離脱、身体の冷却、医師の診察、緊急搬送先の連絡先など、熱中症の症状悪化を防止するための措置手順を作成すること。
第三に、これらの体制と手順を関係作業者全員に周知徹底することです。
WBGTは気温だけでなく、湿度、風速、輻射熱を総合的に評価した指標で、体感的な暑さをより正確に反映します。
同じ30度でも、湿度が高く風のない日は体への負担が大きくなるため、WBGTによる管理が重要です。
今回の義務化は「努力義務」ではなく、罰則付きの法的義務です。
対策を怠った事業者には、6ヶ月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金が科される可能性があります。
出典:【2025年6月1日義務化】中小の建設業こそ要注意!熱中症対策と罰則を解説 https://www.xn--y5q0r2lqcz91qdrc.com/6653/
さらに、労働基準監督署からの是正勧告や作業停止命令を受けるリスクもあります。
熱中症による労災死亡事故が発生した場合は、刑事責任を問われる可能性も高まります。
罰則以外にも、熱中症対策を怠ることで企業が被るリスクは多岐にわたります。
作業者の健康被害による労働災害としての責任、企業の信頼性低下、作業者の士気低下、労働生産性の減少などです。
建設現場では工期遅延が発生すれば、違約金や取引先との関係悪化にもつながります。
足場作業は建設現場の中でも特に熱中症リスクが高い作業です。
高所では周囲からの遮蔽物がなく、直射日光を遮るものがありません。
さらに、足場を構成する鉄骨や金属部材が太陽光を吸収して高温になり、強い輻射熱を発します。
輻射熱とは、物体から放射される遠赤外線によって伝わる熱のことです。
炎天下で作業を行う屋外の建設現場作業者は、太陽からの直射日光に加え、高温になった鉄骨や建材からの輻射熱にさらされます。
これにより、気温以上に体感温度が上昇し、熱中症リスクが急激に高まります。
出典:産業医学レビュー Vol.35 No.2 2022「労作性熱中症」 https://www.jstage.jst.go.jp/article/ohpfrev/35/2/35_91/_pdf
実際に、排水処理施設建設工事において鉄筋組立用足場の解体作業中に熱中症が発生した事例や、猛暑の炎天下で足場解体部材搬出作業中に熱中症で死亡した事例が報告されています。
出典:北海道労働災害防止協会 労災事例「猛暑の炎天下の作業場所で足場解体部材搬出等作業中、熱中症によって死亡」 https://domin-rousai.com/rosai_case/?p=1456
出典:東京都下水道サービス 災害事例集 https://www.tokyotsa.com/file/70_saigai.pdf
足場上での作業は、地上と比較して休憩や水分補給のタイミングを取りにくいという問題があります。
高所から降りて休憩所まで移動し、再び上がるという一連の動作に時間がかかるため、作業者は「このくらいなら大丈夫」と無理をしがちです。
建設業界では「少しくらい体調が悪くても休めない」という風潮が根強く残っており、休憩や水分補給のタイミングを逃すことが多いとされています。
特に中小企業や一人親方などの小規模事業者では、人的・時間的な制約から十分な熱中症対策が講じられていない現状があります。
出典:ついに義務化「建設現場の熱中症対策」徹底解説 https://www.sbbit.jp/article/st/165381
足場作業での対策としては、高所作業中でも確認できる位置にWBGT値を表示するランプを設置する方法が有効です。
WBGT値が28に達すると点灯し、これを見て休憩頻度を増やすなどの判断をします。
また、足場の上部に簡易的な水分補給用のボトルを設置することで、降りずに水分補給ができる環境を整えることも重要です。
足場を構成する鉄骨や鋼管、金属製の建材は、太陽光を吸収して非常に高温になります。
真夏の日中、金属部材の表面温度は50度から60度に達することもあり、これらからの輻射熱が作業者の体温上昇を加速させます。
さらに、足場周辺には建物のコンクリート壁や窓ガラスなどもあり、これらからの反射熱も加わります。
複数の熱源に囲まれた環境では、気温だけでは測れない暑さにさらされることになります。
対策としては、足場に遮光ネットを設置することが効果的です。
遮光ネットは直射日光を遮るだけでなく、金属部材の温度上昇も抑制します。
国土交通省の熱中症対策事例集でも、足場に遮光ネットとドライミストを設置する方法が紹介されています。
出典:建設現場における熱中症対策事例集 https://www.mlit.go.jp/tec/sekisan/sekou/pdf/290331jireisyuu.pdf
足場作業では墜落防止のため安全帯(フルハーネス型墜落制止用器具)の着用が義務付けられています。
安全帯は体に密着させて装着するため、通気性が悪くなり、体内に熱がこもりやすくなります。
さらに、建設現場では作業着、ヘルメット、安全ベストなど、安全のための装備が必須です。
これらは頑丈な反面、熱がこもりやすいという特徴があり、結果的に熱中症リスクが上がってしまいます。
この問題への対策として、空調服(ファン付き作業服)の着用が有効です。
空調服は服に付いた小型ファンで外気を服の中に取り込み、汗が蒸発する際の気化熱によって涼しさを得られます。
安全帯を装着した上からでも着用でき、作業効率の維持向上が期待できます。
また、冷感効果のあるコンプレッションウェアやアームカバー、ヘルメットインナーなどの活用も推奨されます。
身体に適度な圧力がかかるコンプレッションは、汗の吸収と発散に優れており、気化熱によって涼しく感じられます。
舗装工事は建設現場の中でも最も過酷な熱環境での作業となります。
アスファルト合材は工場出荷時で約160度、施工中も140度前後という高温です。
真夏の舗装工事は、この高温のアスファルトに囲まれた環境での作業となり、熱中症との格闘になります。
施工後も、アスファルト路面は夏季に60度程度にまで達します。
一般的なアスファルト舗装の路面は、表面が黒色のため太陽光を吸収しやすく、夏季の日中に蓄積された熱は夜間まで放出され続けます。
舗装工事では、この高温のアスファルトの近くで長時間作業するため、作業者は極めて高い熱中症リスクにさらされます。
アスファルトの敷設作業だけでなく、転圧作業、平坦性の確認作業など、すべての工程で高温環境での作業が続きます。
アスファルトからの照り返しは、気温以上に体感温度を上昇させる大きな要因です。
災害当日の気象状況として気温38.0度、湿度72%が記録された高速道路サービスエリア内の舗装工事では、アスファルトの照り返しがあったことを考えると、作業場所での気温は40度を超えていたと推定されています。
出典:職場のあんぜんサイト:労働災害統計 https://anzeninfo.mhlw.go.jp/anzen_pg/sai_det.aspx?joho_no=891
アスファルト路面は、気温30度台の日でも路面温度が50度から60度に達することがあります。
この高温の路面から放射される輻射熱が、作業者の足元から体を温め続けます。
足元からの熱は特に危険で、下半身の血流に影響を与え、熱中症のリスクを高めます。
夏のアスファルトは、ほんの数秒で皮膚に深刻なやけどを負わせるほど高温になることが研究で示されています。
気温35度でもアスファルト表面温度は危険なレベルに達し、転倒などで皮膚が接触すれば重度のやけどを負う可能性があります。
出典:夏のアスファルトは、ほんの数秒でやけどの危険性あり https://www.gizmodo.jp/2019/08/hot-pavement-is-more-dangerous-than-you-realize.html
舗装工事の特徴は、作業時間が長時間にわたり、その間ずっと高温環境にさらされ続けることです。
アスファルトの施工は、合材の温度が下がらないうちに敷設と転圧を完了させる必要があるため、一度始めたら途中で中断することが難しい作業です。
朝から作業を開始すると、午前中はまだ気温が比較的低くても、昼過ぎから午後にかけて気温が上昇します。
さらに、午前中に敷設したアスファルトが蓄熱し、午後の作業環境をより過酷にします。
熱中症による死傷災害の時間帯別発生状況を見ると、午後2時台から午後4時台に多発していますが、朝9時台の作業開始後からも発生しており、必ずしも日中に限りません。
舗装工事では、朝の涼しい時間帯から作業を開始しても、前日の蓄熱や朝日による路面温度の上昇により、早朝から熱中症リスクがあります。
出典:建設現場における熱中症対策事例集 https://www.mlit.go.jp/tec/sekisan/sekou/pdf/290331jireisyuu.pdf
対策として、作業時間の管理が重要です。
WBGT31以上となる時間帯を避けて工程を組む、猛暑日には作業を中止する判断をするなど、天候不良日と同様に「暑さによる作業不能日」の概念を導入することが推奨されます。
国土交通省は2023年4月から工期設定指針を改定し、猛暑日を「天候不良などによる作業不能日」に加えています。
出典:猛暑日を避けて工期延長、国交省が発注の指針を改定 https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00142/01546/
舗装工事では、アスファルト敷設作業だけでなく、車両誘導や交通整理といった比較的軽作業でも熱中症による死亡災害が発生しています。
高速道路サービスエリア内の舗装工事で、体調不良だった作業者が「車両整理なら大丈夫」と判断して旗を持って車両整理業務に就いたところ、午後3時過ぎに突然その場に座り込み、その後死亡した事例があります。
車両整理業務は重筋労働と比べれば身体にかかる負担は小さいものの、アスファルトの照り返しによる高温環境にずっとさらされ続けることで熱中症を発症しました。
出典:職場のあんぜんサイト:労働災害統計 https://anzeninfo.mhlw.go.jp/anzen_pg/sai_det.aspx?joho_no=891
この事例の問題点は、体調が思わしくない作業者に対して休養をさせなかったこと、そして軽作業であれば大丈夫という判断をしてしまったことです。
舗装工事現場では、作業の種類にかかわらず全員が高温環境にさらされるため、体調不良者には作業をさせない判断が必要です。
車両誘導作業での対策として、座哨警備(座って行う警備)や通気性・遮熱性の高い制服の採用、ファン付きベストの着用などが推奨されています。
また、複数名での交代制にして、一人当たりの連続作業時間を短縮することも有効です。
屋上や屋根での作業は、遮蔽物のない環境で直射日光を浴び続ける上に、周囲からの輻射熱にもさらされる特殊な作業環境です。
建物の屋上は周囲に日陰を作るものがなく、太陽光を遮るものが一切ありません。
さらに、屋上の床面や周囲の壁、設備機器などが太陽光を吸収して高温になり、これらから強い輻射熱が放射されます。
作業者は上からの直射日光と、下および周囲からの輻射熱という「ダブルパンチ」を受ける形になります。
鉄道車両の検収建屋の新築工事で、屋根葺き作業中の作業者が熱中症で倒れ、死亡した事例が報告されています。
出典:職場のあんぜんサイト 労働災害事例 No.100535 https://anzeninfo.mhlw.go.jp/anzen_pg/SAI_DET.aspx?joho_no=100535
屋上作業では、作業開始前のWBGT値測定と、作業中の定期的な測定が特に重要です。
屋上は地上よりもWBGT値が高くなりやすいため、地上での測定値だけで判断せず、実際の作業場所で測定する必要があります。
コンクリート造の建物の屋上は、日中に太陽光を吸収して大量の熱を蓄えます。
この蓄熱により、夕方になって気温が下がり始めても、屋上の温度は高いままの状態が持続します。
コンクリートの蓄熱性は、ヒートアイランド現象の一因としても知られています。
日中に蓄えられた熱が夜間に放出されることで、夜になっても気温が下がりにくくなります。
屋上作業では、この蓄熱による影響を強く受けます。
「朝夕の涼しい時間帯に作業すれば大丈夫」という認識は危険です。
早朝であっても、前夜から持ち越された蓄熱により、屋上の温度は高い状態から始まります。
また、夕方も気温の低下以上に屋上の床面温度が高いため、輻射熱による影響が続きます。
対策として、屋上作業では時間帯に関わらずWBGT値の測定を行い、28度を超える場合は作業時間の短縮や休憩頻度の増加などの対策を講じる必要があります。
また、簡易的な日よけテントやタープを設置することで、直射日光を遮ることができます。
屋根作業では、作業する屋根材の種類によって作業環境の温度が大きく変わります。
金属製の屋根材(ガルバリウム鋼板など)は、太陽光を吸収して非常に高温になります。
真夏の日中、金属屋根の表面温度は70度を超えることもあり、この上での作業は極めて危険です。
一方、瓦屋根は金属屋根ほど表面温度が上がりませんが、それでも十分に高温になります。
また、瓦は熱容量が大きいため、一度温まると冷めにくいという特徴があります。
屋根材の色も影響します。
黒やダークグレーなどの濃い色の屋根材は、白やライトグレーなどの明るい色の屋根材と比較して表面温度が高くなります。
色の違いで10度以上の温度差が生じることもあります。
屋根作業での対策として、金属屋根の場合は屋根材の上に直接乗らず、仮設の足場板や作業台を設置して作業することが推奨されます。
また、屋根の表面に散水して温度を下げる方法も効果的ですが、滑りやすくなることに注意が必要です。
屋上や屋根での作業の大きな課題は、日陰や休憩場所の確保が困難なことです。
地上の作業現場では、建物の陰や仮設の休憩所を設置できますが、屋上では周囲に日陰を作るものがありません。
休憩時に屋上から降りて地上の休憩所まで移動するには時間がかかり、作業者は「このくらいなら休憩しなくても大丈夫」と無理をしがちです。
この判断の遅れが熱中症の重症化につながります。
対策として、屋上に簡易的な日よけテントを設置し、その下に冷却設備や水分・塩分補給のための設備を用意することが重要です。
ワンタッチで設営できるポップアップテントや、タープを利用すれば、比較的容易に日陰スペースを確保できます。
また、屋上にスポットクーラー(移動式エアコン)を設置する方法もあります。
スポットクーラーは室外機不要で涼しい風を送れるため、電源を確保できれば屋上のような場所でも使用できます。
さらに、屋上作業では作業員同士の見守り体制を強化することも重要です。
複数名で作業する際は、定期的に互いの体調を確認し合い、異変があればすぐに作業を中止して休憩させる体制を整えます。
2025年6月からの義務化に対応するため、まず現場でのWBGT値測定体制を構築する必要があります。
WBGT計を現場に配備し、作業開始前と作業中に定期的に測定します。
WBGT計には、簡易型の携帯式タイプから、複数の測定ポイントを常時モニタリングできる据え置き型まで様々な種類があります。
建設現場の規模や作業内容に応じて適切な機器を選択します。
出典:【2025年義務化対応】建設・工事現場向けの具体的な熱中症対策や対策グッズをご紹介! https://www.pluscad.jp/howto/3050/
測定したWBGT値は、作業者全員が確認できるように周知する必要があります。
朝礼時に当日のWBGT予測値を伝える、現場の見やすい場所に掲示板を設置して最新の測定値を表示する、WBGT値に応じた警告ランプを設置するなどの方法があります。
大東建託の建設現場では、「みはりん坊」というWBGT計を使用し、「今日はWBGT値が29なので30分に1回は休憩しましょう」というように、WBGT値によって休憩の頻度を変えています。
また、高所での作業中などですぐに確認できない場合のため、鉄骨の上部にランプを設置し、WBGT値が28に達すると点灯する仕組みを導入しています。
出典:【突撃】建設現場の熱中症対策グッズとは?猛暑を乗り切る現場での実例と取り組みを紹介 https://kentaku-eyes.com/article/20250620_01/
義務化された内容の一つが、熱中症の早期発見のための体制整備です。
具体的には、以下の2つのケースで報告する体制を整える必要があります。
第一に、熱中症の自覚症状がある作業者本人からの報告ルート。
第二に、熱中症のおそれがある作業者を見つけた者からの報告ルート。
この報告先となる担当者を明確に定め、連絡先とともに全作業者に周知します。
担当者は現場責任者や安全衛生管理者など、すぐに判断して対応できる立場の人を指定します。
報告体制を整える際のポイントは、作業者が報告しやすい雰囲気づくりです。
「このくらいで休むのは申し訳ない」「弱音を吐きたくない」といった心理的なハードルを下げるため、軽い症状でも報告することを推奨する文化を醸成します。
報告を受けた担当者は、症状の程度を確認し、作業の離脱、涼しい場所への移動、水分・塩分の補給、必要に応じて医療機関への搬送などの判断を迅速に行います。
判断基準を明確にするため、症状別の対応フローチャートを作成しておくと効果的です。
熱中症の重篤化を防止するため、応急処置の手順を事前に作成し、関係者に周知することが義務付けられています。
応急処置手順には以下の内容を含めます。
まず、作業からの離脱。
熱中症の疑いがある作業者をすぐに作業から離し、涼しい場所へ移動させます。
次に、身体の冷却。
衣服をゆるめ、首筋、脇の下、足の付け根など、太い血管が通っている部分を冷やします。
氷嚢や保冷剤、冷却シートなどを使用します。
また、霧吹きで水を吹きかけて扇風機で風を当てることで、気化熱による冷却も効果的です。
水分・塩分の補給も重要です。
意識がはっきりしていて自分で飲める場合は、経口補水液やスポーツドリンクを飲ませます。
意識がない、または意識が朦朧としている場合は、誤嚥の危険があるため飲ませてはいけません。
緊急搬送が必要な症状の判断基準も明確にします。
意識がない、呼びかけへの返答がおかしい、自力で水分を取れない、症状が改善しない場合は、すぐに救急車を要請します。
事業場における緊急連絡網、緊急搬送先の医療機関の連絡先と所在地のリストを作成し、すぐに確認できる場所に掲示します。
救急車を要請する際、熱中症の可能性があることを伝えることで、医療機関での迅速な処置につながります。
出典:職場における熱中症対策の強化について https://jsite.mhlw.go.jp/toyama-roudoukyoku/news_topics/oshirase/0706nechushokyoka.html
体制と手順を整備しても、作業者全員がその内容を理解していなければ効果は得られません。
関係作業者への周知徹底が義務の第三の柱となっています。
周知の方法としては、以下のようなものがあります。
朝礼時の唱和や確認、ポスターや掲示物による視覚的な周知、携帯できるカード形式のマニュアル配布、安全衛生教育の実施などです。
厚生労働省の「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」の資料や、「働く人の今すぐ使える熱中症ガイド」などを活用することで、効果的な教育が可能です。
出典:令和8年「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」実施要綱 https://www.mhlw.go.jp/content/11303000/001676129.pdf
周知内容には、熱中症の症状と危険性、WBGT値の見方と対応基準、水分・塩分補給の方法とタイミング、体調不良時の報告先、応急処置の方法、自分自身と周囲の作業者の体調チェックポイントなどを含めます。
また、新規入場者や初めて現場に入る作業者に対しては、必ず熱中症対策の説明を行います。
特に、暑熱環境に慣れていない「暑熱未順化者」は熱中症のリスクが高いため、段階的に作業強度を上げるなどの配慮が必要です。
作業環境を改善することで、WBGT値を下げ、熱中症リスクを根本から低減できます。
遮光ネットは、直射日光を遮ることで作業場の温度上昇を抑える効果があります。
足場に設置することで、作業者への直射日光を防ぐとともに、金属部材の温度上昇も抑制します。
遮光率70%以上のネットを使用すると、WBGT値を数度下げることができます。
ドライミスト(ミストシャワー)は、微細な霧を噴射することで気化熱により周囲の温度を下げる設備です。
足場や作業場に設置することで、作業環境の温度を効果的に下げられます。
遮光ネットとドライミストを組み合わせることで、より高い効果が得られます。
国土交通省の熱中症対策事例集では、足場に遮光ネットとドライミストを設置した事例、仮締切内に扇風機とドライミストを設置した事例などが紹介されています。
出典:建設現場における熱中症対策事例集 https://www.mlit.go.jp/tec/sekisan/sekou/pdf/290331jireisyuu.pdf
ドライミスト設置の注意点として、湿度が上昇することと、床面が滑りやすくなることがあります。
使用する際は、適切な換気を確保し、滑り止め対策を併せて実施する必要があります。
風通しの悪い作業場では、熱気がこもり、WBGT値が高くなります。
大型扇風機や送風機を配置して空気を循環させることで、体感温度を下げることができます。
作業場用の大型扇風機は、広い範囲に風を送ることができ、複数の作業者の体感温度を下げる効果があります。
狭小な作業場では、小型の送風機を複数台設置する方法も有効です。
鋼矢板内の作業時や、トンネル、地下などの密閉された作業空間では、送風機による送風が特に重要です。
これらの場所は外気との換気が悪く、熱がこもりやすいため、強制的な空気循環が必要です。
扇風機や送風機の配置では、作業の邪魔にならない位置に設置することと、電源コードの配線による転倒リスクに注意する必要があります。
また、粉じんが舞い上がる作業場では、扇風機の使用により粉じん濃度が高くなる可能性があるため、適切な粉じん対策と併用します。
散水は、シンプルながら効果的な温度低下方法です。
路面や作業場の床面に水を撒くことで、蒸発時の気化熱により温度を下げることができます。
国土交通省の事例集でも、散水による現場の温度低下対策が紹介されています。
定期的に散水することで、アスファルトやコンクリートの表面温度を10度程度下げることができます。
出典:建設現場における熱中症対策事例集 https://www.mlit.go.jp/tec/sekisan/sekou/pdf/290331jireisyuu.pdf
散水のタイミングは、気温が上昇する前の早朝や、日中の休憩時間前などが効果的です。
一度に大量の水を撒くよりも、こまめに少量ずつ撒く方が、継続的な温度低下効果が得られます。
散水時の注意点として、床面が滑りやすくなることと、電気設備や機械への水の影響があります。
作業員には滑りにくい安全靴の着用を徹底し、電気設備周辺への散水は避ける必要があります。
また、水の供給方法も考慮します。
現場に水道設備がない場合は、散水車の利用や、タンクに水を貯めて使用する方法があります。
休憩時に体温を効果的に下げるため、休憩所には冷房設備を設置することが重要です。
エアコン付きの仮設休憩所を設置することで、作業者は休憩時間中に十分に体を冷やすことができます。
休憩所に冷房設備を設置できない場合は、スポットクーラー(移動式エアコン)を活用する方法があります。
スポットクーラーは室外機不要で涼しい風を送れるため、仮設の休憩所でも使用できます。
冷房設備の温度設定は、外気温との差が大きすぎないように注意します。
外気との温度差が7度以上になると自律神経への負担が急激に高まるといわれており、休憩後に再び暑い環境に戻った際の体への負担も大きくなります。
目安として、外気温マイナス5度から7度程度にとどめるのが適切です。
休憩所には、冷房設備だけでなく、水分・塩分補給のための設備も充実させます。
冷蔵庫を設置して冷たい飲料を用意する、経口補水液やスポーツドリンク、塩タブレットを常備するなどの対策が有効です。
また、休憩所には体を冷やすための氷嚢や保冷剤、冷却シートなども用意しておくと、体調不良者が出た際の応急処置に使用できます。
WBGT値が高い日は、連続作業時間を短縮し、休憩頻度を増やすことが重要です。
必要な休憩頻度やWBGTの基準値は作業強度によって異なり、負荷の高い作業ほど低いWBGT値から対策が必要です。
目安として、通常は1時間に1回の休憩のところを、WBGT値が基準を超える環境では30分に1回程度に増やし、さらに高い場合は作業の中止を検討します。
日本産業衛生学会の高温許容基準では、最も身体負荷の強い作業ではWBGT26.5度以下にすることが勧告されています。
国内外の学術団体は、28度を超える環境では全身負荷のある作業を概ね1時間以内に制限するよう勧奨しています。
出典:熱中症が起こる環境条件とは? http://heatstroke.oshdb.jp/about/about02.html
作業時間の管理では、時間帯も考慮します。
日照りが厳しい午後2時から4時の時間帯は作業強度を落とす、朝夕の比較的涼しい時間帯に負荷の高い作業を集中させるなど、工程を工夫します。
また、熱中症リスクの低い日に屋外作業を回すよう工程を変更することも、管理側ができる工夫です。
天気予報やWBGT予測値を参考に、事前に作業スケジュールを調整します。
休憩時間の延長も効果的です。
15分休憩を30分休憩に延長すれば、体温を十分に下げる時間を確保できます。
休憩時間中は、冷房の効いた休憩所で体を冷やし、水分・塩分を補給することを徹底します。
作業者の健康状態を確認することで、熱中症になりやすい人を早期に発見できます。
朝礼時と昼休憩時に健康チェックを実施し、体調不良者がいないか確認します。
健康チェックの項目としては、睡眠時間、朝食の摂取、前日の飲酒、体調の自己評価などです。
睡眠不足や朝食抜き、前日の深酒などは、熱中症のリスクを高める要因となります。
チェックシートを活用することで、確認漏れを防ぐことができます。
厚生労働省の資料にも、熱中症予防のためのチェックシートが用意されており、これを活用するとよいでしょう。
出典:建設現場における熱中症対策事例集 https://www.mlit.go.jp/tec/sekisan/sekou/pdf/290331jireisyuu.pdf
また、作業中の巡視も重要です。
現場責任者や安全衛生管理者が定期的に作業現場を巡回し、作業者の様子を観察します。
顔色が悪い、動きが鈍い、汗のかき方がおかしい(大量の発汗、または全く汗をかいていない)などの異変があれば、声をかけて体調を確認します。
基礎疾患を有する作業者については、特に注意が必要です。
糖尿病、高血圧症、心疾患、腎臓病などの疾患がある人は、熱中症の発症リスクが高く、重症化しやすい傾向があります。
産業医や医師の意見を踏まえ、作業内容や作業時間について配慮します。
熱中症予防には、こまめな水分・塩分補給が欠かせません。
しかし、作業に集中していると水分補給を忘れがちになるため、職長や現場管理者からの積極的な声かけが重要です。
水分補給の目安は、厚生労働省の指針では、作業中は20分から30分ごとにコップ1杯から2杯程度の水分を摂取することが望ましいとされています。
のどが渇く前に飲むことが大切で、のどの渇きを感じた時点ではすでに脱水が始まっています。
出典:令和8年「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」実施要綱 https://www.mhlw.go.jp/content/11303000/001676129.pdf
水分補給には、水だけでなく塩分も一緒に摂取する必要があります。
スポーツドリンクや経口補水液は、水分と塩分をバランスよく補給できるため、熱中症予防に適しています。
また、塩タブレットや塩飴を活用することで、手軽に塩分補給ができます。
水分・塩分補給を確実に実施するため、補給状況を記録する方法も効果的です。
作業者ごとに水分補給の時間と量を記録することで、誰がどれだけ水分を摂取しているかを把握できます。
記録が少ない作業者には、積極的に声をかけて補給を促します。
現場には、水分・塩分補給のための設備を十分に用意します。
冷たい飲料を確保するための冷蔵庫、経口補水液、スポーツドリンク、塩タブレットなどを休憩所に常備します。
また、作業場の近くにも飲料水を置いておき、すぐに水分補給できる環境を整えます。
作業服を工夫することで、体温上昇を抑制し、熱中症リスクを低減できます。
空調服(ファン付き作業服)は、服に付いた小型ファンで外気を服の中に取り込み、汗が蒸発する際の気化熱によって涼しさを得られます。
建設現場で広く普及しており、快適に作業できると評判で、作業効率の維持向上が期待できます。
出典:【2025年義務化対応】建設・工事現場向けの具体的な熱中症対策や対策グッズをご紹介! https://www.pluscad.jp/howto/3050/
空調服の選び方としては、バッテリーの持続時間、風量の調整機能、洗濯のしやすさなどを考慮します。
長時間作業する場合は、バッテリーの持続時間が長いモデルを選ぶか、予備バッテリーを用意します。
冷感インナー(コンプレッション)は、汗の吸収と発散に優れており、気化熱によって涼しく感じられます。
身体に適度な圧力がかかることで、下着が蒸れて不快になるのも防げます。
保冷剤ベストは、脇の下や背中にあるポケットに保冷剤を入れられるベストです。
空調服と組み合わせて着用することで、より一層高い冷却効果が得られます。
保冷剤は休憩時に冷凍庫で冷やし直すことで、繰り返し使用できます。
その他の工夫として、通気性の良い作業服の着用、UVカット機能がある長袖シャツの着用、広いつばのある帽子やヘルメット用の日よけ(ネックシェード)の使用などがあります。
これらを組み合わせることで、総合的な熱中症対策になります。
熱中症の初期症状を見逃さず、早期に対応することが重篤化を防ぐ鍵です。
熱中症の初期段階(軽症)では、めまい、立ちくらみ、気分が悪くなる、手足がしびれる、こむら返り(筋肉のけいれん)、大量の発汗などの症状が現れます。
これらは現場での応急処置で対応できる程度の症状です。
出典:【2025年義務化対応】建設・工事現場向けの具体的な熱中症対策や対策グッズをご紹介! https://www.pluscad.jp/howto/3050/
めまいや立ちくらみは、体温が上昇することで皮膚の血管が拡張し、血圧が低下することで起こります。
「少し休めば治るだろう」と軽視しがちですが、初期段階で適切に対応しないと症状が悪化します。
初期症状が見られた場合の対応は、すぐに作業を中止し、涼しい場所へ移動させることです。
衣服をゆるめ、体を冷やし、水分・塩分を補給します。
自力で水分を摂取でき、症状が改善すれば、しばらく休憩した後に作業に戻ることができます。
ただし、症状が改善しても、その日の作業を続けることは避け、帰宅して十分に休養することが望ましいです。
一度熱中症の症状が出た人は、その日の作業中に再び症状が悪化する可能性があります。
熱中症の中等症では、頭痛、吐き気、嘔吐、倦怠感、虚脱感(力が入らない)、軽い意識障害などの症状が見られます。
これらの症状が現れた場合は、病院への搬送が必要な状態です。
頭痛や吐き気を訴えた作業者がいたら、その時点で作業を中止させ、すぐに応急処置を開始します。
「もう少しで作業が終わるから」「人手が足りないから」といった理由で作業を続けさせることは、絶対に避けなければなりません。
中等症の段階では、体温調節機能が正常に働かなくなっており、適切な処置をしないと重症化します。
涼しい場所へ移動させ、衣服をゆるめ、体を冷やし、自力で水分を取れる場合は経口補水液を飲ませます。
症状が改善しない場合や、自力で水分を取れない場合は、すぐに救急車を要請します。
救急車の到着を待つ間も、体を冷やし続けることが重要です。
氷嚢や保冷剤で首筋、脇の下、足の付け根を冷やします。
医療機関への搬送が必要かどうかの判断に迷った場合は、#7119(救急安心センター)に電話して相談することもできます。
ただし、意識障害や症状の悪化が見られる場合は、迷わず119番通報します。
熱中症の重症では、意識障害、けいれん、呼びかけに対する反応がおかしい、体が熱い(高体温)などの症状が見られます。
これらの症状が一つでも確認されたら、即座に救急車を要請します。
体温の目安は38.5度以上で、意識障害などの症状を伴う場合は迷わず救急車を呼びます。
重症の熱中症は命に関わる状態で、入院して集中治療を行う必要があります。
内臓の障害を伴うこともあり、迅速な医療処置が生死を分けます。
意識障害の判断基準として、呼びかけに対する反応、自分の名前や今日の日付が言えるか、まっすぐ歩けるかなどを確認します。
これらができない場合は、意識障害があると判断します。
あわせて体温を測定し、38.5度以上ある場合は重症化のリスクが高いため、速やかに救急搬送を要請します。
救急車を要請する際は、以下の情報を伝えます。
熱中症の疑いがあること、意識の状態、呼吸の状態、体温(可能であれば測定)、発症時の状況(作業内容、気温、WBGT値など)です。
これらの情報により、医療機関での受け入れ準備がスムーズになります。
救急車の到着を待つ間、一人にしてはいけません。
症状が急変する可能性があるため、必ず誰かが付き添い、容態を観察し続けます。
また、体を冷やし続けることも重要です。
熱中症の応急処置の基本は、涼しい場所への移動と身体の冷却です。
まず、直射日光の当たらない日陰や、冷房の効いた室内など、涼しい場所へ速やかに移動させます。
移動が困難な場合は、その場で日よけを作り、扇風機などで風を送ります。
次に、衣服をゆるめます。
ベルトやネクタイ、安全帯などを外し、通気性を良くします。
可能であれば、衣服を脱がせて体温を下げやすくします。
身体の冷却方法は、以下の通りです。
太い血管が通っている部分(首筋、脇の下、足の付け根、手首、足首)を重点的に冷やします。
氷嚢や保冷剤、冷却シートを使用します。
全身を冷やす方法として、霧吹きで体に水を吹きかけ、扇風機で風を当てることも効果的です。
水が蒸発する際の気化熱で体温を下げることができます。
水分・塩分の補給は、意識がはっきりしていて自力で飲める場合のみ行います。
経口補水液やスポーツドリンクを少しずつ飲ませます。
一度に大量に飲むと嘔吐する可能性があるため、少量ずつ頻繁に補給します。
意識がない、意識が朦朧としている、吐き気や嘔吐がある場合は、水分を飲ませてはいけません。
誤嚥(気管に入る)の危険があります。
この場合は、体を冷やしながら救急車の到着を待ちます。
2025年6月からの熱中症対策義務化により、建設業においても罰則付きの対策実施が求められています。
WBGT28度以上または気温31度以上の環境での作業では、早期発見体制の整備、措置手順の作成、関係者への周知が法的義務となりました。
違反時には6ヶ月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金が科される可能性があり、企業としてのコンプライアンス対応が必須です。
しかし、熱中症対策の本質は、罰則を避けることではなく、現場で働く労働者の命と健康を守ることにあります。
2024年、建設業では228人の死傷者と10人の死亡者を出しました。
これらの多くは、適切な予防策と早期対応により防げた可能性があります。
初期症状の放置や対応の遅れが重篤化につながるという事実を、すべての関係者が認識する必要があります。
企業には、法令を遵守すると同時に、実効性のある対策を継続的に実施する責任があります。
形だけの対応ではなく、現場の実態に即した、本当に労働者を守れる対策を構築することが求められます。
建設現場の中でも、足場作業、舗装工事、屋上・屋根作業は特に熱中症リスクが高い作業です。
それぞれに特有のリスク要因があり、画一的な対策では不十分です。
足場作業では、高所での輻射熱の影響、金属部材からの反射熱、休憩や水分補給の困難さ、安全帯装着による通気性の悪化といった課題があります。
遮光ネットの設置、WBGT値表示ランプの活用、空調服の着用などの対策が有効です。
舗装工事では、140度の高温アスファルト、路面温度60度からの照り返し、長時間の輻射熱曝露、車両誘導作業での軽視されがちなリスクに注意が必要です。
作業時間の管理、猛暑日の作業中止判断、散水による温度低下、体調不良者の早期発見が重要です。
屋上・屋根作業では、直射日光と輻射熱のダブルパンチ、コンクリートの蓄熱、金属屋根の高温、日陰や休憩場所確保の困難さが課題です。
簡易テントの設置、スポットクーラーの活用、相互の見守り体制強化などが求められます。
各作業の特性を理解し、現場ごとに最適な対策を組み合わせることで、より高い予防効果が得られます。
現場の声を聞き、実際に効果のある対策を選択・実施することが重要です。
熱中症対策は、一度整備して終わりではありません。
継続的な教育と、実施した対策の効果検証、現場からのフィードバックを反映した改善が必要です。
朝礼での注意喚起、安全衛生教育の定期実施、熱中症予防キャンペーンの活用などにより、作業者の意識を高め続けることが重要です。
特に、新規入場者や暑熱環境に慣れていない作業者に対しては、重点的な教育が必要です。
また、実施した対策が本当に効果を上げているか、定期的に検証します。
WBGT値の推移、熱中症発生件数、作業者からの意見などをデータとして蓄積し、分析します。
効果が不十分な対策は見直し、より良い方法を模索します。
現場で実際に働く作業者の声は、対策改善の貴重な情報源です。
「この対策は実際には使いにくい」「こうすればもっと効果的」といった意見を積極的に吸い上げ、対策に反映します。
作業者が主体的に熱中症対策に参加できる環境を作ることで、より実効性の高い対策になります。
建設現場における熱中症ゼロを目指して、すべての関係者が協力し、継続的に取り組むことが必要です。
一人ひとりの意識と行動が、命を守る力になります。
